昨年の暮れの話ですが、別府に深夜ドライブに行った帰りに、みやこ町の徳永交差点のところにアニメ調の少女の絵の描かれたポスターを見かけたんですよ。なんだろう?って思って車をUターンさせて確認しに行ってしまいました。

それは「幻想堂原画展」と書いてあって、綺麗な和装のお姫様みたいな感じの絵が書いてありました。凄く気になりましたが深夜なのでよく見ることも出来ず、その原画展をやっている場所もわかりませんでした。

幻想堂原画展看板

帰宅してネットで調べてみると「幻想堂」というサークルの「しいたけ」さんという方のアトリエのようでした。

しいたけさんはみやこ町出身のイラストレーターさんで、画風は水彩画みたいな柔らかな色彩で、優しい感じの絵を描かれる方のようでした。フランスの「ジャパンエキスポ」などの海外のイベントにブースを出されてたり、フランスの絵本「かぐや姫」に絵を描かれてたりと、国内はもとより海外でも活躍されてる方とのこと。

地元でもいろんなところに絵を提供されていて、「北九州アイススケートセンター」のポスターを描かれてたり北九州空港の電光掲示板に絵があったりして地元でもけっこう有名な方のようでした。

そして昨年末に地元みやこ町のレストラン「フォレスト」の一角にアトリエを開設されて、そのオープニングイベントとして原画展をやってるとのこと。その看板でした。


その看板を見て以来、一度原画展に行ってみたくて、ずっと気になっていました。しかし自分のような、知ったばかりのにわかなおっさんが行ってよいものかどうかと思い、イマイチ腰が重かったのでした。

そんな状況だったのですが、先日、思い切って行ってみることにしました。以前お会いした地元のフォロワーさんがそんなに入りづらいような感じじゃないよ?との情報をもらいまして、行く勇気が出てきました。


とりあえず目的地はみやこ町の図書館で開催されている原画展と幻想堂アトリエのふたつ。しかし、幻想堂アトリエのほうは、残念ながら、その日、レストランフォレストさんのほうで結婚式があっていて、その関係で原画展示のほうはやってないとの事でした。

このように結婚式などがある時は、やってない場合があるので、事前に確認の電話を入れてもらえればということでした。残念無念。まあ僕の場合、お出かけするといつも間が悪いのはよくあることなので、もう慣れました(´・ω・`)

しかしその前に行った図書館での原画展のほうは見ることが出来ました。今回のエントリーはそちらのレポートを書いてみたいと思います。


原画展をやっていた場所はみやこ町の中央図書館(みやこ町には複数図書館あるようなので、注意が必要ですw)図書館はいってすぐ横にあるギャラリーにて展示がされてました。特に係りの人がいる訳でもなく勝手に見て回っていいようでした。

僕以外には人もいなかったのでゆっくり見て回れたと思います。途中、僕くらいの歳の男性が1人だけ来ましたが、ざっと眺めていく感じで見て出ていきました。

パーティションで2部屋に区切られた展示室に二十数点ほどの作品が展示されてました。B3くらい(だったかな?もうすこし大きかったかも?)のサイズに印刷された原画が額縁に入れられて飾られてました。印刷はやはり特殊な印刷なんでしょうね?ポスターとかの絵より細かい感じ。実際に紙に彩色してあるような印象の印刷でした。


「原画展」と言っても、生原稿的な原画という意味ではないんですね。考えてみればそれはそうだなあって思いました。デジタル時代の原画とはいったいなんぞや?ってちょっと思ってしまいました。まあ便宜上、”原画”展っていう言い方をしてるんでしょうけどね。そこを突っ込むのは野暮ってもんですw

作風としては、いのまたむつみさんの絵を少し柔らかくしたって印象を持ちました。あと、絵の雰囲気からはなんとなくCARNELIANさんの絵の雰囲気も感じたかなー。「椿の森」という絵はまんま「顔のない月」だなあ…って印象が。まああくまで僕の印象なのですけどねー。


少女もそうですが花の描き方がとても良いなあって思いました。紹介文を見ると「花と少女をコンセプトとしてる」とあったので花も重要なポイントだったのですね。あと髪の彩色が素晴らしい。ああいうリアルなタッチ、筆の感じを活かした塗り方って難しいんですよね…。

そしてなにより絵の雰囲気。こういう優しい感じって昔僕が目指していたものでもありましたし、僕の絵の恩師に(…といってもアニメ絵ではく普通の絵画ですが)小川直美先生という方がおられるのですが、先生の絵は優しいタッチの絵でしたので親近感を抱くのかなあと思いました。


それにしても、こういう絵の具を使ったような彩色、絵のタッチはやはりペインター使わないと表現できないんだろうなーって思いました。僕もペインター持ってますが、結局使い方をマスターできなかったですからね。決して安くはないソフトだけにホント宝の持ち腐れですよ、とほー。今からでも頑張ってみようかしらん?

彩色はやはりフォトショとペインターみたいでしたね。作業工程や作画にかかる時間も書いてありました。やはり僕みたいな描き方はされてないんですね。すごく参考になりました。そして1点ラフ画の展示もされてました。絵を描く立場からしてみると(まあ今は描いてませんが…)こういうラフ画の生原稿にはとても興味をそそられます。このレベルの絵を描く方でもラフ画は普通の紙(上質紙?)に描くものなんですねえ。


展示されてた作品の中でも僕が一番素敵に思ったのが「微笑み」っていう作品。藤の花と和装の少女の絵ですね。見たときに鳥肌立ちましたもん。凄く印象に残りました。あとは「月見幻夜」とか「椿の森」とか「金魚蜜豆」などの作品が印象に残ってます。どういう作品かは幻想堂さんのサイトのほうで見てみてくださいね。


それにしても拡大したりきめ細かく印刷されるに耐え得る絵というのはそれだけでも凄いだなあって思います。いや大きくなればなるほど魅力が増すと言った方が正しいか。

ひとつ大きなタペストリーが飾られていたんですが、それもまた素晴らしかったです。売ってるんなら買って帰りたいほど。僕の狭い部屋では飾るところなさそうですがw


ただひとつ気になったのが、もう少し展示の演出があれば良かったなあってところ。フレームとかもちょっと古い感じで今ひとつ絵の見栄えに貢献してなかったかなー。アクリルとかだと映えるんだろうけど、絵の雰囲気から言ってやっぱり少し小洒落た木製のパネルあたりが良かったのではないかなと。

壁も普通のパーティションだし、トイレの通路部分にまで絵を展示してるのはちょっと絵が可哀想かな?と。まあ図書館に来ている絵に関心の無い人にもトイレにいくついでに観てもらおうかという意図があったのかな?もとも思いましたけどね。

無料の展覧会にライティングとかまで要求するのは贅沢なのかもしれませんが、せめてもう少し絵の魅力を引き立てる演出が欲しかったかなーとか思ったり。「僕ならこうするのに」と考えながら見るのもまあ楽しくはあったんですが。


しかし、なんですね、こういうイラストをいろんな物や場所に使ってもらおうという事に対しては女流絵師のほうが意欲的なんですかねー。なんだかこういう意欲的なところは西又葵さんっぽいなーって思ったり。正直、一番最初に夜の交差点でちらっと見た時、西又絵!?って思ってしまいましたw


そんな訳で、道路沿いの看板がきっかけでこういう絵師さんがいる事を知れたのは良かったと思います。今回、原画展に行くまでに発展したんですけど、まだまだ興味は尽きません。今度はアトリエのほうリベンジしてみたいです。あと北九州空港の電光掲示板も見にいってみたいですね。

そして、今回すごく「絵を描きたい」という意識を刺激してもらえました。その2月に行った「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」から続くこの流れ。僕にもう一度絵を描けという啓示なのですかね?w なんかそんな気がしました。

絵自体もそうですが、作品の展開の仕方もとても興味がそそられますね。最近こういう街で見かけるアニメ絵とか萌え絵が気になって仕方がないんですよ。こういうのって面白いと思うんですよね。また家から比較的近い場所にこいう絵師さんがいたというのも、驚きでした。

これからも「幻想堂」さん、しいたけさんの活躍には注目していきたいと思います。


【関連サイト】
幻想堂
レストラン「フォレスト」



La confiserie feeriqueLa confiserie feerique
幻想堂

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